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in まやかし婚

まやかし婚158

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2011.11
俺が牧野を後ろから抱き締めた日。
タイミング悪く、リビングに電話が鳴り響いた。

電話を鳴らしたのは、俺の幼なじみのあきらだった。
俺があきらに、牧野の為に頼んでいたことが完了したっつー報告だった。
お蔭で、また牧野との間に変な距離が出来てしまったじゃねーかっ!!

なんで、このタイミングで電話を鳴らせるんだよ!
どんな確率なんだよっ!!

そんなことで、わざわざ電話をかけてくるなっつーんだよ。
お前の電話で、俺は牧野に肝心なことを言えなかったんだぞ!

あきらは人妻の機微に関してはわかるのに、なんで俺の人生最大のタイミングがわかんねーんだよ。
俺は、お前の幼なじみで、F4のリーダーだぞ!

あきらは疫病神だ。
変な作戦を練った後は、俺の人生初の告白を邪魔をする。
美作とは取引停止だっ!!

・・・。
いや、違う。
あきらが悪いんじゃねーって事くらい、俺にもわかっている。

俺が、きちんと牧野に伝えねーと始まらないって事くらいわかっている。
だからって、あの事件でひでー目に合った牧野を俺が怖がらせてどうするんだよ・・・。
何しているんだよ、俺。

このまま、俺の誕生日を迎えてしまったら、契約終了。
牧野が俺の元から離れていってしまう。

どうするんだよ・・・。
もう今日から11月に入ったんだぞ!
俺が牧野と出会って、完全に一年以上が経ってしまった。




そして、今日から、自宅療養していた牧野が出社することになった。
牧野が食中毒っつーウソの理由で出社停止している間は、俺もほとんどの時間をこのペントハウスで仕事をした。
これがスゲー良かった。

好きな女が近くでいるのを見ながら、俺が仕事をするってスゲー仕事が進む。
牧野が同じ空間にいるってだけで仕事がはかどる。

こいつの秘書課異動を、マジで考えてしまうよな。
コーヒーも、俺が飲みたいってタイミングで持ってきてサイコーだった。

ただ、これには問題が多々出てきた。
俺がペントハウスで仕事をしだすようになると、西田が、俺と牧野だけの聖地を荒らすようになったからだ。

西田は、当たり前のように、俺と牧野のペントハウスに出入りするようになった。
西田には、遠慮っつーのがねえ。
マジで空気を読めない奴だ。

しかも、俺の目の前で牧野と楽しそうに話す。
挙句の果てには、牧野が俺の為に作った昼メシまで食っていた。

なんで、俺の昼メシまでお前が食うんだよ!
しかも、牧野が俺の為に用意したメシだぞ!
どうするんだよ!俺の昼メシ!!
牧野も、それを笑って見ているんじゃねーよ!

俺は西田に言いたい。
お前は、社食では愛妻弁当っつーのを美味そうに食っているだろ!
しかも、やや自慢気に。
俺に愛妻弁当を見せつけるように食っているのも知っているんだからな!
なんで、この家に来るときは愛妻弁当っつーのを持って来ねーんだよっ!

でもな、俺は知っているんだぞ!
西田は嫁と喧嘩した時は、弁当を作ってもらえねーってことを。

西田の嫁も嫁だろ!
自分の旦那が、俺の家に来る時くらい弁当を持たせろっつーんだよ。
俺の行動には重箱の隅を突くようにうるせー西田なのに、嫁のことになると野放しかよ。



牧野は、自宅療養中に何度も「会社に行きたい。」と、言ってきた。
が、絶対に俺は認めなかった。

まだ、こいつの細い手首には薄い青色が残っていた。
俺は目にすることが出来ねーが・・・。
おそらく、服で隠れている牧野の腹にも蹴られた跡が残っているはずだ。
思い出すだけでも、怒りが湧いてくる。

俺は、牧野の療養明けの出社の日を、
俺の中で《社内のウザい奴№1・2》を常に争っているあの2人――――――
天草と織部が同時に九州出張へ出発する日に決めていたからだ。

そして、この牧野の出社に合せて、勝手にだが牧野にSPを付けることにした。
牧野専用のSPを選ぶのに、思った以上に時間が掛かってしまった。
入院中は、あの闇金業者の残党のことも気になり、男も病室前に配置していたが、これが、気になってしかたねー。

やっぱり、あいつの近くに男はダメだ。
これ以上、あいつの回りに男は要らねー。

女のSPで行動力・判断力のあるのをつけることにした。
この女SPには、牧野の護衛だけじゃなく、言い寄ってくる男駆除にも役立ってもらう予定だ。

これで、仕事帰りに牧野がスーパーに寄っても大丈夫だ。
それでも、牧野が心配で仕方ねー俺は、あるものを牧野の為に用意した。






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